ビジネスモデルづくり苦手な人が「ビジネスモデルジェネレーション」を読んで実践してみてわかった3つの良いところ。
Amazon.co.jp: ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書: アレックス・オスターワルダー, イヴ・ピニュール, 小山 龍介: 本
最近、ビジネスモデルジェネレーションっていう本を読んでいた。というよりは今もなんども繰り返し読んでいます。なんかエッジのたった流行に敏感ななうなビジネスマンに大流行の兆していうことで、ちょっくらかじって読んでいるところです。
とにかく、私は「ビジネスモデル」ってのを考える事が苦手で苦手でしょうがなかったわけです。現状もしょうがない進行中です。思いつきのアイディアを誰かに説明しても、「で、それもうけられんの?」っていわれておわりなわけです。つらいわけです。
そんなわけでいろんな本をかじってみたりしたのですけど、なかなかしっくりくるものがなかった。そんな中、この本はわりとぴんときています。
この本では、ビジネスモデルキャンバスという、フレームワークを使ってビジネスモデルを分析、ビジュアル化する手法を紹介しています。
他のサイトの紹介とかは以下の感じなのでみてみてください。
『グローバル一流企業やコンサルタントに使われていて、世界各国で翻訳されているという本です。『ビジネスモデルキャンバス』という一枚のシートに、付箋をペタペタ貼り付けるだけで、ビジネスモデルを図示することができる、という画期的なツール』
友達には秘密にしておきたいフレームワーク?⇒『ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書』 - TravelBookCafe ビジネス書 書評ブログ
『ビジネスモデル・キャンバスとは、「画家が絵を描くときに使うキャンバスのようなイメージで、ビジネスモデルを絵のように表現し、可視化するものだ」とClark氏は説明する。同氏によると、ビジネスモデル・キャンバスには9つのビルディングブロックがあり、ひとつひとつブロックに必要事項を記入することでビジネスモデルが明確になるという』。
『ビジネス・モデル・ジェネレーション』--デブサミで紹介された活用手法(1/3):企業のIT・経営・ビジネスをつなぐ情報サイト EnterpriseZine (EZ)
とりあえず、自分で読んで、実際に仕事で使ってみたりした感想です。
1 チームでビジネスモデル検討をするのに最適。
BMCは、ビジネスモデルについて、チームメンバーとあーだこーだいうときのツールである。これがあたりまえだけど一番の大前提。いままではビジネスモデルって、パワポでそのひと独自の図解でかいたり、エクセル表でかいたり、棒グラフでかいたり、計算式でかいたりいろんな手法があったのですが、これらだと、まぁ議論がしづらい。BMCだと、とりあえず実感としては、いまあげたものの中では一番やりやすかった。ビジュアル化っていうと「ピクト図解」ってのも有名だったりしますが、それよりよかった。その理由としては、箱が予め用意されているので、初参加の人でも、タスクのイメージがつかみやすいんだろうなぁとか思います。そんなかんじで、なにはともあれ、自分たちが考えているビジネスモデルについてチームで議論を深めることが出来れば万々歳。ひとりで考えるより、文殊の知恵とかそういうやつです。
2 つっこみどころが少ないビジネスモデルを考えるのに最適。
2つめのよかったところとしては、ビジネスモデルについて、ぬけもれながなく思考ができやすいなぁとおもったりしたところです。まぁ、これはBMCに限らず、フレームワークとよばれるものの利点だと思います。ビジネスモデルを描くとき、ついつい自分が強いところ、自分の会社が強いところを重点的にかいてしまって、みたくない苦手なところは適当な記述、想像ですませてしまうことは多々あります。市場調査ばかりやってしまう人は、どれだけ見込み顧客がいるか、なんて計算に終始して、肝心のコストの部分はあまり考えなかったり逆にコスト感覚が強い人だったら、そういった細かい計算ばかりして、どれぐらいお客さんにそのサービスが求められているかの検討をしていなかったり。BMCでやっていると、ある一つの部分ばっかり考えていると、そこだけやたら記述が多く、考えてないところが空白であるのが視覚的にわかってしまいます。で、全部の枠にとりあえず書きこむと、なんというか、新規サービスのビジネスモデルにありがちな、これ机上の空論じゃない?っていう不安感が幾分か軽減されるなぁと思いました。
3 他のモデルとの比較で、自分のモデルの強み弱みが明確になる。
3つめのよかったところとしては、自分たちのビジネスに近いビジネスモデルを分析することで、自分たちのビジネスモデルの強み弱みが明確にみえてくること。まず、この他のモデルとの比較のしやすさってのが際立っています。文章や普通の図解で比較するとなると、例えばコストに関する部分を探し出すだけで、いったりきたり結構一苦労だったりしませんか。BMCだと、同じような要素は、全部同じ配置でかかれているので、視覚的に比較が簡単なんですね。そしてその比較が簡単が故に、その優れたモデルとの違いが見えてきやすい。どの部分がその会社特有の強みなんだろうか、なぜうちはその強みをとりいれることができないんだろうか、その会社より自社のモデルの強みはどこなんだろうか、強みがないのであれば、この部分では実は強みをつくることができるんじゃないだろうか、などなど。自社の強みをいかしたモデルになっていることは、大きな会社になればなるほど求められる所かと思いますので、ここはかなり使えるポイントだなぁと思います。
とまぁとりあえず3つほど、やってみて気づいたことをかいてみました。まだまだ色々発見できるとおもうんですが、とにかくですねこの本、ここだけの話読みにくい…。というよりは、自分でBMCの使い方を能動的に考えながら読み進めないと、手取り足取り使い方を教えてくれるような構成にはなっていないのです。
逆に言うと、たくさんの人が自分なりの工夫を導きやすい本の構成になっています。わかりやすいというのが、いい、というわけではないってことかもしれません。
みなさんも、もし、ビジネスモデルづくりってなんか苦手だなぁとおもうひとがいたら、だまされたとおもって、読んでみてください。何よりも重要なのは実際に自分の仕事で30分でも1時間でもいいから時間をとって試してみるってことだと思います。
【おまけ】
基本は大きな方眼紙にポスト・イットで貼っていくのがいいと思いますが、保存性とか遠隔でやれることを考えるとオンラインでPC上でやるメリットも捨て切れません。そんなとき、googleDocumentでBMCのテンプレートつくっている方を発見しましたので、リンクはっときます。ご興味のある方はつかってみてください。