シーン16 ゆうと彰夫
○ 予備校
授業をうけている雄一
苦痛な顔
ペットボトルが横においてある
ペットボトルをいっきのみする
○ 予備校の下
ゆうが予備校をみあげてる
心配そうに
したをとおっていく
彰夫が電柱になにかはっている
彰夫「あ、このまえはどうも」
ゆう「たしかいっちゃんの友達…だっけ」
彰夫「そう…かな」
彰夫「あれからどうなりました?」
ゆう「二人で食事した」
ゆう「なにしてんの?」
彰夫「趣味…かな?」
彰夫、シールを電柱にはっている
ゆう「ちょっと、彰夫のことでききたいことあるんだけどさ」
彰夫「僕も」
○ 歩道のガードレール
彰夫「今日は予備校に自習しにきたんですよ。えらいでしょ。なんて、ほとんどなにもしなかったけど。むかつくから爆撃シールを予備校にはってきました」
ゆう「そうなんだ」
ゆう、苦笑い
ゆう「雄一、どうしたのかなぁ」
彰夫「あいついつもしんどそうだったんです。前から」
彰夫「でもこの前あったとき、なんかほんと、なにかに取り付かれてるみたいだった」
ゆう「そっか」
ゆう「隆かな、やっぱり」
彰夫「西島ですか」
彰夫「そんなに仲悪かったんですか」
ゆう「よかったよ。すごい」
ゆう、少し考える
ゆう「…いや、わかんない、どうだったんだろう」
彰夫「雄一とは連絡は、してなかったんすか」
ゆう「うん、番号は教えてたけど、かかってこなかったし。私も隆からきいてたけど、なんかかけづらくて」
彰夫「西島とつきあってたから?」
ゆう、びっくりする
彰夫「前、西島と歩いているの見かけたんで。雄一機嫌わるかったっすよ」
彰夫苦笑い。
ゆう「…」
彰夫「とにかく、夏前から変だったんですよ。急に勉強がんばりはじめるし。あ、もう受験近いわけだから、そりゃ勉強して当然なんですけどね。俺がやばいっつうはなしなんだけど」
彰夫、笑う
彰夫「あいつ永大いくとかいいだしてるんですよ?」
ゆう「そうなの」
彰夫「いやーそりゃ無茶でしょ。いくらがんばっても、今からは。俺もよくしらないっすけどね」
ゆう「そうだよね」
彰夫「そりゃ優秀な家庭教師でもね、つければ」
ゆう「…そうだね」
ゆうがおもむろに電話をかけだす。
ゆう「もしもし」
彰夫、びっくりしてる