Leanな生活について考えるブログ

「LeanStartUp」や「デザイン思考」や「UX」な考え方についていろいろ考えたり、日々の生活で実践したり。

美とは

忘却からくるものであります。物事のありのままをとらえたとき、どんなに美にみえるものでも醜、ノイズが備わっているものです。美しい白い壁にも、必ずどこかに微視的には汚れが存在し、完全に見える球のオブジェも科学的に計測すれば真円であることはありえずに、どこかに凹凸が存在します。そういったノイズを忘れることで、美しいと判断することができるわけです。
 
美しいという感動は、民衆をまとめるのにもっとも都合がいいものののひとつです。そのため、美しい日本という概念が明治時代につくられたとき、「忘却」という技術が多分に用いられました。キリスト教美術が、それまでに存在した土着的な美を忘却することで成立したように。某24時間テレビ番組のおきまりの感動が数々の矛盾を見なかったことにして成立するものであるように。
 
映画は秒間30枚の写真の集合体ですが、写真一枚一枚の、構図としての美を忘れることで、映画全体のストーリーとしての美を追うことができる。
 
記憶は、忘却をへて、美しい思い出へと変わる。

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