Leanな生活について考えるブログ

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情報

何かを伝えるってのは人を傷つけるのと似ている、ってのは抽象的によく言われる。自分のいった言葉は相手の心を傷つけてしまうとか。それに対してよく心と心のハートフルコミュニケーションなんていったりする。なにか相手に伝えるっていうのはとてもすばらしいことで、慈愛、抱擁なんて言葉が似合ったりする素敵な行動として語られたりする。

だがどっちにしてもなんだかすごく魔法みたいなこといってるよね。心と心が傷つけるとか暖めあうとか。でも言葉を伝えるってのはそれだけじゃないと思うんです。

情報を伝達するってのは媒介が必要なわけだが。情報は魔法のように伝えようと思った瞬間に相手にテレポーテーションで飛んでいくわけではない。間に必ず媒介がある。

声で相手にものを伝えるという行為だってよくよく考えてみれば、空気分子に対して圧力をかけその分子が次の分子に圧力をかけ、最後に相手の鼓膜に圧力をかける。相手の身体に対して圧力をかけるわけですよね。情報を伝えるためには相手の身体になんらかの外圧を加える必要がある。

そしてその外圧が大きすぎる場合は相手は傷つくわけで。鼓膜は破れる。

何かを表現することは相手に傷をあたえることだ、ってそりゃそうだなと。相手の身体に変化を与えない、伝達なんてありえないんだから。目だって光が入れば電磁波によって目の細胞が振動する。人の体温だって、相手の皮膚の電子をダンスさせる。それぞれ程度がひどくなれば、目はつぶれるし、皮膚はやけただれる。

もちろん、程度が相手にちょうどよければ、マッサージなんてものもある。相手の身体に変化を与えることで、相手の体調がよくなったり。

相手を傷つけるまで、なにかを伝えるなんてことは普通考えない。でも情報を伝えるってことと、身体を傷つける、そして身体を治すってのは同じベクトルにある。心の問題だけが語られがちだけど。なー。