Leanな生活について考えるブログ

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物語とはなにか

では結局「物語」とはなんなのでしょうか。端的に言えば前に書いたところの*1「縦の力」です。財力や物理的力(横の力)に依存しない、力。
  
物語の歴史は、「縦の力」変移の歴史といっていいのではないでしょうか。当初、それを操るものこそがカリスマであり、シャーマンでありました。原始天皇です。彼らがかったのは、「神話の物語」それが近代において、西洋との軋轢のなか、「自意識」という概念をもてあました文豪たちが書いた私小説などの「自意識の物語」。それは同じ悩みをかかえた近代明治の人々に共感をあたえ、「縦方向」の感動を与えた。人々に金だけではない何かをあたえることができた。戦後、「自意識」をもつことは次第に恥ずかしいとされ、「縦の力」そのものも手軽にケミカルドラッグや、その他ほかのものでもたらすことができるように「見える」時代になると、物語に縦の力をもとめることは恥ずかしいことのような気になってくるわけです。「小説」をよむのは、根暗な人々ということになり、自意識で悩むことははずかしいことであり、パッケージ化された物語を「横の力」であるところの金で流通されるものとして取り扱うことが、普通とされた。そんな時代の「平面的な物語」。一方では、ないものとされながらも、必要とされる「縦の力」は、新興宗教、オウムなどによって、極めて低レベルな形で再現されてしまい、「縦の力」に対する免疫のない現代人を支配してしまったりしたことにもなった。
 
とかね。