Leanな生活について考えるブログ

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再録:予備校ロックと右傾化ロックと派手ヒップホップ

インサイター7月11日の記事より引用

とても面白く読ませていただいたので、ちょっと紹介させていただきたいのです。

ぱっと見さえない、予備校生っぽいルックスの若者がやる英米ギターバンド風ロックが「予備校ロック」。もはや今の日本ロックの主流です。最近はバンド名もルックスもわざとかっこ悪くしたものが目立ちますよね。いつから日本のロックはさえない人がやるものになったんだろう、ってずっと気になってたんですよ。

と、そこであげられてるのが「サンボマスター」「アジカン」「スネオヘアー」と、まぁ個人的にメガネロックとよんでいるひとたちのロックなのです。

衰退した産業ロックに対するカウンター意識を手軽に低予算で形にしようとすると予備校ロックになった、というのが私の推測です。長かった不況、特に最近の音楽不況が影響してるんですよ、きっと。

ということでなるほどと。デビッドボウイなどのけばけばしい産業ロックにたいするアンチテーゼとして、日本でいえば旧ビジュアル系にたいしてでてきた骨太ロックから文化系ロックという系譜は以前から考えていたので、そのとおりだとおもいました。

椿屋四重奏はそういう意味では、かれらのアルバムジャケットの帯にかいてあるように「全てのロックの幻想をうけとめる」といった形で、骨太ロックのなかにも僅かにあった商業ロックとしての輝かしさを回収しているようにも思えます。インサイターさんでかいてあるところの「ぱっと見さえている人がやっている骨太ロック」の復活みたいなかんじのところが。ルックスいいし。

その昔四畳半フォークというものに対するアンチテーゼとして日本で生まれてきた「おしゃれ」な音楽たちのアンチテーゼが、予備校ロックという形もくりかえしなのだなあとかもおもいます。

そりゃ泉谷シゲルもコザックと競演しますよ。

しかしいずれにせよ、最近のロックは「旧日本」の匂いが立ち上るのはなぜなのでしょうか。サンボマスターにせよ、椿屋四重奏にせよ、東京事変にせよ、ZAZENBOYSにせよ。個人的にはそちらのほうに興味があるのです。

ロックの右傾化ですか?それがおじさん的発想でのものではなくて、若い人たちのなかから自然に等身大のものとして出てきたことに、そしてそれを心地よいものとして考えている今の僕にとても不思議。

しかし右傾化、といっても、新しい教科書を作る会みたいなおじさんたちがいう「輝かしかるべき日本」なのではなく「汚らしくてみじめで暗くそしてそれだから力強い」日本こそがリアルというイメージを喚起させるロックなきがするんですよ。今の和風ロックは。だから軍歌系ははやらないとおもいますよ。いくら右傾化といっても。輝かしい日本だしそれ。皮肉ったかたちならガガガとかやってますけど。

すでにロックをダサいものとして切り捨てる多くの人々から見放されたところに今のロックはあったりすると思うので、だからまだまだ「いじいじ予備校生だけどそれこそがリアル」度はこれからもアップしつづけるきがしてなりません。だからロックのなかからまた派手派手ロックがでてくることはしばらくない気がする。いじけとしてのひねくれた形なら「紫苑」とかがやってるきがする。

で、その対称的にやっぱアメリカンヒップホップ系は、好景気の波にのって大きくなっていく気がする。それも半分あきらめとしてのアメリカ幻想である気もするのですが。この波に乗って「タフ」を気取ったりするひとはヒップホップ方面にはまるのだろうと。

どうなんだそのへん。


あ、ちなみにやっぱ「くるり」は突き抜けてると思うよ。いろいろ。(ただのファン)