Leanな生活について考えるブログ

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【アート】 アーツアンドクラフツ運動 モダンデザインの歴史(1)

■ 機械と芸術の対立から英国で生まれた
 
時は19世紀、ヨーロッパに資本主義社会が到来していた。 資本主義社会は同一のシステムをどの国にも押し付けようとしていた。機械による唯一のシステム、唯一のデザインというものに対して、アーツアンドクラフツは「英国の」デザインを掲げた。
 
良心の危機によって起こっていて、その動機は社会的、道徳的。
 
「ギルド」とよばれる中世の職人組合、工房をモデルとした組織を中心に活動していた。

■ 特徴
 
機械ではなく手工業に重心をおき、その手触りというものを重要視した。伝統に回帰することを考え、「楽しき労働」というスローガンで社会を改変しようとすらした。
また、機能主義であり、余計な装飾を好まなかった。それが「英国の」ナショナルデザインだった。
 
■ 活躍した人
 
この運動をひっぱっていたのは英国ウィリアムモリス。
彼の人間を奴隷化するという機械観は、当時の人々には笑われたものの、1世紀をへて再評価されることになる。
 
 「すべての装飾の仕事には芸術的監督が必要である」としてモリス商会を設立し、装飾全般の仕事にあたって「作品」を「商品」として高品質なものを供給するシステムをつくり上げた。
 
■ 歴史の中での位置
 
この後、20世紀を広く覆っていく「機能主義」の先駆ととらえられている。機能主義とは、ある「商品」が使いやすくデザインされている状態がもっともいい、というものである。
 
そして皮肉なことに、この「機能主義」はモリスの最も嫌った「機械」によって達成されていくのだった。